KTM 690 SMCR エンジンオイル交換(その1)

KTM

ちょっと間が空いてしまったのですが、エンジンオイルを交換しました。

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交換時期とインターバルについて

 KTM 690 SMCRのLC4エンジンは文字通り690ccの大型排気量のエンジンなのですが、エンジンオイルの容量が全量で1.7リットルしかありません。今まで乗っていた、VFR800やVFR1200でも4リットル弱入っていたので、シングルエンジンと言うことを割り引いてもかなり少ない部類だと思います。オイル潤滑機構がクランクケースにオイルを貯めて、エンジンシリンダーを潤滑するドライサンプ方式が採用されているのも理由の一つだと思いますが、とにかく容量が少ないです。なので、必然的に交換頻度も上がります。私は大体1500キロ毎の交換を意識しています。今回はタイミングも有って、1800キロインターバルになってしまいました。オイルは黒くなっていましたが、ギリギリこんなもんと言う汚れ具合でした。次はもう少し早く交換したいですね。

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準備する物

工具編

  1. トルクスレンチ(T-30)
  2. ボックスレンチ(13mm)
  3. ラジオペンチ
  4. トルクレンチ
  5. オイルジョッキ(必要な場合)
  6. オイル受け

交換部品編

  1. エンジンオイル(2リットル弱)
  2. エレメント(2個)(キジマ:KTM-08700、KTM-08702)
  3. Oリング(2個)(キジマ:KTM-08703)
  4. ドレインワッシャ(12mm)

 オイルエレメントのKTM-08702はエンジン右側のオイルエレメントで利用するのですが、油圧センサー用のホースが付いており貫通式のエレメントになっているため、2014年以降のツインプラグ以降の専用品になります。シングルプラグのエンジンには利用できませんのでご注意ください。

使用エンジンオイルについて

 純正推奨オイルは、MOTOREX OIL CROSS POWER 4T(10-50W) なのですが、コストパフォーマンスを重視して、AZのMEG-025(10W-60)にしています。良いエンジンオイルですが、非純正推奨オイルの利用は自己責任でお願いします。

交換手順

1.オイルを抜く

 例によって、オイルを抜く前にエンジン右側に有るオイルフィラーキャップを緩めておきましょう。オイル抜いてからフィラーキャップが開かない事件が発生したら悲惨です。

 次に、オイル受けをエンジン下に準備します。

 オイルドレインプラグを緩めます。オイルストレーナーのボルトと並んでいるので注意して下さい。赤〇のボルトです。外す時にドレインワッシャを落とさないよう。落としても廃オイルの中から救えば良いだけです。ドレインボルトは磁石付きですが、鉄粉もなくきれいな物です。抜け切るまで違う作業をしておきましょう。

2.オイルストレーナを清掃する

  ストレーナは2か所ついています。エンジンオイルドレインの左側とエンジン下部前方の箇所です。ボルトから筒状の物が引っ張ったら抜けるので、完全にバラシてエアーやパーツクリーナーで綺麗にしてあげましょう。また、ボルトやエンジンとOリングのあたり面を綺麗に掃除します。オイル漏れの防止措置です。ストレーナをボルトに取り付けてまっすぐにエンジンに差し込み、ボルトを締めこみます。締め付けトルクは15N・mです。

エンジン左側ストレーナ
エンジン前方ストレーナ
外したストレーナとドレインボルト

3.オイルエレメントを交換する

 オイルエレメントはエンジンの左右に備え付けてあります。左側はこちら。トルクスで蓋(赤〇)を2か所外します。外してもしっかりはまっていてなかなか蓋が取れないかもしれません。手力で頑張れば外れます。焦らずゆっくりバカ力で外して下さい。外す際に工具は使わない方が良いと思います。外れるとオイルが垂れてきますので、ウエスがバットで受けて下さい。オイルエレメントが中でしっかり取り付けられており、なかなか外せません。先の細いラジオペンチを使ってエレメントの淵(エレメントとケースのわずかな隙間にペンチの片方の先を入れて、エレメント中心部とを挟んで引っ張り出します。無事抜けると思います。右側もトルクスで蓋(赤〇)を2か所外します。こちらはホースが付いているので、軽くグリグリしたら外れます。同じく、オイルが出てくるので救ってあげて下さい。こちらのエレメントは真ん中に穴が開いているので、真ん中をひっかけて引っ張り出せばエレメントは外れます。新しいエレメントを入れます。左側のエレメントは長い非貫通タイプ、右側のエレメントは短い貫通タイプになります。エレメントの蓋にゴムのOリングが付いているので、交換をお忘れなく。左右蓋のトルクスボルトの締め付けトルクは6N・mです。捻じ切りやすいようですので、ご注意下さい。

エンジン左側エレメントカバー
エンジン右側エレメントカバー
エンジン左側エレメント(引っこ抜き済)
エンジン右側オイルエレメント(引っこ抜き済)

4.オイルを入れる

 オイルも抜け切ったと思いますので、ドレインボルトを締めましょう。その前にドレインボルトの掃除とボルトの受け部分の十分な掃除をお願いします。しつこいようですが、オイル漏れ対策です。掃除後に締め付けます。新品のドレインワッシャを利用して下さい。締め付けトルクは20N・mです。車体を垂直に立てます。レーシングスタンドが有れば最高に良いですが、無ければオイル量見る時だけ、垂直に立てるでも良いです。それではエンジン右側のオイルフィラーキャップからオイルを入れます。オイルレベル窓からオイルが見えるまで入れて、窓が半分オイルで隠れたら一旦オイルを入れることを止めてフィラーキャップを締めます。

ドレインワッシャー(ごちゃごちゃ)
トルクレンチで20N・m

5.オイル量を調整する

 オイル量を調整するために、一度エンジンを掛けて1分ほどアイドリングします。エンジンを停めて、2・3分放置。オイル調整窓を見てオイル足りてないと思うので、さらにオイルを追加します。オイル調整窓の真ん中くらいまであればOKです。

6.オイル汚れを清掃する

 エンジンやフレーム全体をパーツクリーナーとウエスで清掃します。オイル汚れとオイル漏れを見分けるのは大変です。ぜひ、きれいに清掃しておきましょう。以上で、完了です。

おわりに

 オイルの交換は、基本的に「出して、入れる」を行うだけです。そこに付随して、エレメント交換やストレーナの清掃がオプションされます。自分で実施すれば時間をかけて丁寧にできるし、工賃もかかりません。廃油処理は、貯めといてカー用品店や時々行くガソリンスタンドで引き取ってもらっています。ディーラーでも引き取りしてくれるところも有ります。趣味の一環で実施されてはいかがでしょうか?

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